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新着情報 2017年6月アーカイブ
預金が遺産分割の対象に。過去に多額の贈与がある場合は注意
平成28年12月19日、最高裁で従来「預金は遺産分割の対象とならない」と判断されていたものが「預金は遺産分割の対象となる」との判断が下されました。
その後の平成29年4月6日の最高裁においても、「定期預金も遺産分割の対象となる」と、同様の判断が示されました。
その後の平成29年4月6日の最高裁においても、「定期預金も遺産分割の対象となる」と、同様の判断が示されました。
相続実務の現場では、遺産分割協議の際、預金も遺産分割の対象として取り扱うことが多く本判決による影響は限定的かと思われます。
では、どのような場合に影響があるのでしょう。それは、相続でもめてしまっている場合です。
例えば、ある相続人が過去に多額の生前贈与を受けている場合(特別受益といいます)、相続人間の公平を期するため、相続分を計算する際には、その贈与額を差し引いて計算する必要が出てきます。
この場合に、預金が遺産分割の対象になるとすると、相続財産である預金から、過去の贈与額を引いた上で分割となり、預金が遺産分割の対象にならないとすると、過去の贈与額は関係なく、相続財産である預金を法定相続分で分割となり、大きく結果が異なります。
具体例で見てみましょう。
例えば、被相続人が母親で、相続人が子供が二人(A、B)、相続財産は預金1,500万円という場合です。
そして、過去に母親からAに500万円の贈与を行っています。
この場合、相続分の計算は次の通りとなります。
(1)【みなし相続財産の算出】
相続財産 1,500万円 + 生前贈与 500万円 = 2,000万円
相続財産 1,500万円 + 生前贈与 500万円 = 2,000万円
(2)【みなし相続財産に基づく法定相続分】
2,000万円 × 1/2 = 1,000万円
2,000万円 × 1/2 = 1,000万円
(3)【特別受益控除後の相続分】
Aの相続分 法定相続分1,000万円 - 生前贈与 500万円 = 500万円
Bの相続分 法定相続分1,000万円 - 生前贈与 0円 = 1,000万円
Aの相続分 法定相続分1,000万円 - 生前贈与 500万円 = 500万円
Bの相続分 法定相続分1,000万円 - 生前贈与 0円 = 1,000万円
生前贈与を含めると、A、Bそれぞれが1,000万円ずつ相続することになり公平性が保たれる結果となります。
従前の判例であれば、預金は遺産分割の対象ではなく、法定相続分に応じて当然に分割承継されるという考えから、特別受益に関係なく、相続時の預金1,500万円を法定相続分の1/2で分けることになってしまっていました。
今回の判決は、より相続人間の公平が図られることになったと言えます。
また、銀行の対応ですが、従前は、一部、法定相続分に応じた預金の払い戻しに応じる場合もありましたが、今後は、遺産分割が完了していない場合には、払い戻しを行うことは難しいと考えられます。
(吾妻会計事務所) 2017年6月27日 16:46
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