不動産を売却した場合には、約2割の税金が課税されます。
相続した実家の不動産を3,000万円で売却した場合には、約600万円の税金。
(分かり安くするために、取得費は無視しています)
平成28年4月以後に譲渡した上記不動産については、3,000万円の特別控除が使え、
600万円の税金がかかりません。(平成28年度税制改正)
ただし、適用の条件はかなり厳しくなっています。
下記のように細かい要件があります。
・亡くなった人が一人暮らしをしていたこと
・昭和56年5月31日以前に建てられてた戸建ての建物と土地であること(マンションには適用できない)
・相続人が家屋を取り壊して売却するか、耐震改修をして家屋、土地を売却すること
・平成28年4月1日から平成31年12月31日までに売却すること
・相続発生から3年後の年末にまでに売却すること
・相続から売却時まで空き家であること(貸したりしてはいけいない)
・売却価額が1億円以下であること
昭和56年5月31以前という要件は、旧耐震基準で建てられているためということです。
旧耐震基準で建てられた空き家の放置は危険なので無くしたいというのがこの特例の趣旨です。
旧耐震基準で建てられた実家の売却を検討している場合には、
相続人が住んだり、他人に賃貸したりしないように注意が必要です。
また、相続した不動産を売却する場合に、相続税の一部を経費化できる特例がありますが、
今回の3,000万円控除との選択適用となります。