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未許可老人ホームは小規模宅地特例が使えません

亡くなった故人(被相続人)の自宅の宅地は、小規模宅地特例によりその宅地の相続税評価額が80%減となります。従前は、被相続人が老人ホームに入居したまま亡くなってしまった場合には、自宅の宅地とみなされず小規模宅地特例が使えませんでしたが、平成26年より次の3つの要件を満たせば、適用可能となりました。

  1. 相続開始時点で、被相続人が要介護状態であったこと
  2. 老人ホームに入所した後に自宅を他人に賃貸していないこと
  3. 入所する老人ホームが一定の要件を満たすこと
ここで注意したいのは、入所する老人ホームがきちんと都道府県に届出を行っているかどうかです。本特例の対象施設である老人ホームは、「老人福祉法第29条第1項に規定する有料老人ホーム」と規定されており、同条では、有料老人ホーム設置の際には、都道府県に届け出をすることが義務付けられています。したがって、未許可の老人ホームは、本特例の対象施設とならず小規模宅地特例の適用対象外となります。

この未許可の老人ホームは、厚生労働省が平成29年3月21日に公表した結果によると、平成28年6月末の時点で全国に1,207件あります。全国の有料老人ホームが12,946件なので、未許可率は9.3%と、約10%もあり、けっして少なくない数字といえます。
ちなみに、未許可率、東京都は5%、神奈川県は8.2%となっています。

詳しくは、厚生労働省のWEBサイトをご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000155909.html

小規模宅地特例の適用を検討する際は、対象の老人ホームが届け出を行っているかどうか確認が必須です。



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